母から父への相続手続きが未完の内に父が亡くなってしまいました。 わたしは相続できるのでしょうか?

父が亡くなり、遺産分割協議の結果私が自宅不動産を相続することになりました。


もともと、自宅不動産は土地・建物ともに父と母の共有名義であり、その母が約2年前に亡くなった際、父は母の持分である土地・建物を相続したはずでした。しかし、今回父が亡くなったことで改めて土地・建物の登記簿謄本を調べてみたところ、未だに母との共有名義のままになっていることがわかりました。


その一方で、固定資産税の納付通知書は土地・建物ともに父の単独名義として届いており、母の名義は記載されていません。この場合、母が亡くなった際の相続登記を怠っていたことについて、父または相続人である私に何らかの罰則が発生することはあるのでしょうか。


また、自宅不動産については私は母の持分を含めて父のみから相続するという理解でよいのでしょうか。それとも、自宅不動産の登記は母との共有のままであることから、過去に遡って既に亡くなっている母から父に相続登記を行うような手続きが必要なのでしょうか。

公開日時 : 2018年09月19日
カテゴリー : 相続に関係すること

相続税の申告・納付と異なり、相続登記は相続人に対して法令上義務付けられているものではなく、当然ながら特段の手続き期限も設けられておりません。したがって、お父様にもお客様にも何らの罰則等が発生することはありません。


また、固定資産税の納付通知書はお父様の単独名義の内容で届いているとのことから、お父様は相続税納付を含め税務面での相続手続きを適正に済ませていたと推察しますので、これについてもご心配は不要です。不動産について、登記簿謄本に記載の所有者名義と市町村が固定資産税を課税するために用いる固定資産課税台帳の所有者名義は、いずれかの相続手続きが未了のために異なっていることは多いのです。


続きまして、お客様が相続される不動産の所有権についてです。


過去の同様の事例や今回・前回の相続における相続人がそれぞれ1名のみという本件の実態面を考慮すると、本件不動産はお母様が亡くなられた際の相続登記の有無に関わらず、お父様の完全所有権にあると判断できます。この点については税務署も異論を持たないと思いますが、相続税申告の際は「前相続時の登記が未了である」旨を付け加えておくことをお勧めします。


また、お客様が行う相続登記手続きにつきまして同様に過去の事例や本件の実態面を考慮すると、お母様からお父様への相続登記を省略してお客様の登記を行う「中間省略登記」が可能と考えられます。こちらにつきましては、念のため法務局にもご確認ください。

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