相続対策として、収益不動産を購入するメリットを教えてください

75歳になり、最近相続対策のことが気になり始めています。


いろいろ情報収集している中、以前からこのサイトなどで「相続対策としての収益不動産購入」という言葉を見かけます。検討したいと思っていますが、なぜ収益不動産を購入することが相続対策として有効なのか今ひとつ理解できません。


また、どのような収益不動産を購入すべきなのかもよくわかりません。もう少し噛み砕いて教えてください。

公開日時 : 2018年10月30日
カテゴリー : 相続に関係すること

収益不動産の購入による相続税対策とは、不動産の取引価格(時価)と相続税評価額の違いについて着目したものです。

 

相続税は、国税庁の指針に基づいて評価方法が定められた「相続税評価額」をもとに計算されます。現預金や株式などの有価証券の相続税評価額は時価が採用されます。


一方、不動産の相続税評価額は国税庁が定める路線価などを元に、地形など不動産の個別事情にもとづいて算定されます。そして不動産の相続税評価額は時価よりも低くなることが一般的なのです。さらに収益不動産はご自宅など他人に貸していない場合と比べてさらに低くなります。


収益不動産の土地と建物の相続税評価額は以下の式で算出されます。

 

  • 土地=路線価×補正率×(1-借地権割合×借家割合)
  • 建物=固定資産税評価額×(1-借家割合)

この結果、当該不動産の個別性にもよりますが土地は概ね時価の3割から4割、建物については概ね時価の6割程度低くなることが一般的です。

 

それでは現預金で1億円保有していた場合と、時価1億円の収益不動産を保有していた場合の相続税評価額を比較してみましょう。収益不動産が控えめに見て仮に7,000万円と評価された場合は、現預金で保有していた場合と比べて相続税評価額が3,000万円も低くなっていますから、その分相続税も安くなるのです。

 

続いて、どのような収益不動産を購入すべきかについてご説明します。

 

居住用・店舗用・オフィス用などの用途や建物一棟の所有・区分所有を問わず、可能な限り東京・大阪・名古屋などの都市部に近い地域で検討してください。取得価額に対する収益性は、地方の収益不動産を購入した場合と比べて多少低くなることが予想されますが、都市部の不動産は路線化と時価の乖離が大きいため相続税対策としての効果が大きいこと、リーマンショックのような事態が起きても値崩れしにくくテナントも抜けにくいというメリットがあります。

 

また、建物は築年数が新しいものが好ましいです。時価との乖離による相続税対策効果が見込める上、長い期間減価償却が可能なわけですから、生前のみならず相続発生後も所得税対策になります。

 

なお、購入する収益不動産の候補が出た際は税理士に節税効果のシミュレーションをしてもらい、さらに収益性なども総合的に勘案したうえで最終的に購入するか否かを決断されるほうがよいでしょう。

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