不動産売却みんなのQ&A
相続対策を兼ねた息子夫婦の自宅新築について、教えてください
私の家の隣に息子の家を建てる。あるいは私の家を二世帯住居に建て替えるなど、いろいろな選択肢があると思います。相続税対策という意味でお勧めなのはどの選択肢でしょうか?
まず、小規模宅地の特例に着目して考えてみましょう。
この特例はご相談者様が亡くなられた際、居住用の土地については相続税の算定根拠である「相続税評価額」を最大330平方メートル・最大80パーセントまで減額できる制度であり、減額された分の相続税が安くなるものです。
ただし、この特例の適用を受けるためにはいくつかの要件を満たす必要があります。
そのうちの主要なものをご紹介しますと、まず、ご自宅建物・土地を所有するご相談者様と息子様が同一生計であることが必要です。少なくとも外見的に同一生計であると見なされるためには、住民票上同世帯であること、水道光熱費が同一で支払われていることなどが必要です。
また、ご相談者様と息子様が同居していることも要件のひとつです。つまり、同一住所の二世帯住居であっても区分マンションのような構造になっており、ご相談者様と息子様の世帯が別々に居住しているような状態では、原則としてこの特例は受けられないとお考えください。
以上より、息子様のご自宅をご相談者様宅と別個に新築する方法では、小規模宅地の特例を受けることができないことはご理解頂けたかと思います。もしこの特例を受けることを前提に二世帯住居を建てることをご検討されるのであれば、ハウスメーカーなどとご相談の上この特例の適用が可能な建物プランを作成することから始めてみてください。
また、ご相談者様の敷地内に息子様のご自宅を新築する場合であれば、ご相談者様が息子様に建築資金を援助することにより、「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」を活用することが一案です。
この特例は2020年3月末までに住宅建築契約を締結してご相談者様が息子様に建築資金を援助した場合、省エネルギー対応等の優良住宅であれば1,200万円。それ以外の住宅であれば700万円を限度額として贈与税が非課税になる制度です。但し、息子様の所得が年額2,000万円を超えているとこの特例は使えません。
さらに、年間110万円以下の暦年贈与に対する非課税制度も併用可能です。
この制度の利用により贈与した分のお金がご相談者様からの相続財産から減っているわけですから、その分相続税の課税評価額が低くなり相続税額が安くなりますので、ご相談者様の相続税対策としても有効です。
なお、非課税の限度額は建築契約を締結した年度により変わることと、息子様の居住のタイミングなど細かな適用要件がありますので、ご注意ください。
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