不動産売却みんなのQ&A
借金して収益物件を購入することは、相続対策として有効ですか?
取引先の銀行から系列の不動産会社を紹介してもらい、収益物件を探していました。さいわい良い物件が見つかり、現在は契約に向けて不動産会社と話を進めているところです。ところが先日、それを聞きつけた紹介元の銀行員が「お預けいただいている預金で物件を購入することはやめましょう。物件はローンを組んで購入してください。そうすればローン部分がマイナスの財産になるので、相続税評価額が下がりますよ!預金は投資信託などで運用しましょう」と、借金で物件を購入することを勧めてきました。
あまり気が進みませんが、本当に借金することが相続対策になるのでしょうか?
今どき、このようなセールスをする銀行員がいるとは驚きです。
おそらくその銀行員は単なる無知か、あるいは自身の営業実績のために、このようないい加減なことを言っているものと推測します。今後このような銀行員とのお付き合いは、一切絶つことをお勧めします。
結論を申し上げます。ご相談者様の場合は、相続税対策としての収益物件の購入を自己資金で行おうと借入金で行おうと、相続税評価額は変わりません。
確かに借入金は負債として相続財産評価上のマイナス項目になりますが、借入をすることでその分資産が増えます。すなわち、差し引きの純資産は変わらないのですから、相続税の課税対象も借入と同じように増えるだけなのです。この資産が不動産であれば評価減の恩恵を受けることは可能です。
しかし、ご相談者様の場合は収益物件を購入する十分な手元資金をお持ちなのですから、その手元資金から収益物件に変えた方が相続税対策としては借金するよりも効果的ですし、借入による金利負担や銀行への担保提供などの手間も生じません。したがって、ご相談者様の当初のお考え通り、本物件はお手元の預金で購入すすることをお勧めします。
借金が相続税対策になるのではなく、収益物件を購入することが相続対策になるということが正しいのです。借金はあくまで収益物件を購入するお金の無い人がするものであり、それは収益物件の運営が立ち行かなくなり金利の支払いや借入金の返済ができなくなった際に財産を失うリスクを背負うことと、相続人に対して借金を遺すことを意味します。このような身の丈に合わない相続対策は、控えるべきとご認識ください。
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