不動産売却みんなのQ&A

2020.10.28 抵当権・差押え

抵当権付きの土地・建物の売却

お問合わせ内容【No.123】

不動産の売却について聞きたいです。

一戸建で土地は私の祖母の名義の借地に主人名義の家を建築しました。
抵当権が複数に渡ってついています。
建築したのは2年前で、すぐ裏側が私(妻)の実家で、
実家にも抵当権がついている状態です。
売ろうと考えても抵当権の事があるので、どのようにしたら、
良いのかがわかりません。実家まで売らなきゃならないですか?

例えば、
1.抵当権を家を建築した土地だけに出来ないのか。
2.名義を祖母から主人に変えればどうにかなるのか。
3.売却しても住宅ローンが残る場合、その残金をローンで支払えないのか。

なども知りたいです。
ちなみに私(妻)も連帯保証人としてローンを
組み時に署名と捺印をしています。

以上

回答【No.123】

お問い合わせ、ありがとうございます。
ご主人名義の家のみを売却して住宅ローンを全額返済をして抵当権が消すことができ、
借地はそのまま貸し続ける事ができれば、心配はいりません。
その借地を次の建物所有者に貸したくない場合や、住宅ローンの残債を
自己資金を足したとしても全額返済できなかった場合は、
祖母の不動産の売却金をもらうか借りるかして住宅ローンを
全額返済する必要があります。その場合、実家を売却しない場合は、
まず住宅ローンの窓口銀行(銀行以外であればその窓口)に連絡し、
ご主人名義の建物のその土地部分の分筆(一つの土地を二つ以上の土地に分け、
登記簿上それぞれ独立した財産にわけること)と、
その部分以外の土地と建物(実家)の抵当権の抹消と、この2つの許可を取る事が
必要だと思います。承諾するか、しないか分筆は可能だが抵当権の部分抹消は
できないかの3通りですが、承諾しないという事は滅多にありません。

銀行が承諾するか、分筆は可能だが抵当権の抹消はできないという場合は
土地の分筆をしますが、この時点でご主人名義の建物とその土地の売却査定の
手取り合計が抵当権を消すことができる返済額を下回らないことや、
残った土地部分(実家部分)が売却できない状態(車が進入できない、接道義務を
満たす事ができず再建築不可能等)にならないことが確認できれば売却しても良いかと
思います。それと上下水道やガス管などが互いの敷地を通過していたり共同で
使用している場合は引き直しや契約書の特約事項でどのように使用するか
将来どのように行なうか表記する必要があります。

上記の手取り額合計が住宅ローンの全額返済できない場合は、
基本的に不足額の住宅ローンを組むことはできません。買い替え時や年収、
勤務年数などの審査はありますが、不足額を買い替え先の住宅ローンで上乗せしたり、
祖母の実家部分も同時に売却し返済できることもあります。又、分筆することで
実家部分が売れない状態であれば一括で売却することをお勧めします。

祖母の土地名義のまま売却も可能ですが年配者で体が不自由などの場合は
ご主人名義に変更も良いかと思います。

ただし、無料であげたことになり贈与税の対象になりますので、
最寄りの税務署に確認することをお勧めします。また「痴呆」の場合などは
「成年後見人」と言う手続きによる費用や時間と日数をかけないと売却できません。

今回の場合は、不動産売却査定価格(いくらで売れていくら手元に残るか)で
変わる可能性があります。又、分筆の仕方や契約書の特約事項の書き方等、
難しい部分がありますので、お近くのイエステーション(地域に無い場合は
地元の不動産会社)に相談し、現地を確認してもらい、選択肢を判断して
もらうことをお勧めします。

ご質問者様が、安心で納得のいく満足な売却ができることを心より願っております。

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