不動産売却みんなのQ&A

2020.10.28 売却に係る経費

実家売却について

お問合わせ内容【No.213】



はじめまして。家内の実家売却で悩んでいます。

家内の実家は両親が他界し弟が1人で住んでいましたが、

最近脳出血で倒れ入院生活となり、退院の見込みもありません。

また、脳を損傷しているため意識がなく、家内が成年後見人となっています。

このため、住んでいた住居を売却しようと考えていますが、

築30年近い物件ということと、売れた場合の取得税がどれくらいくるものか、

などわからない事が多く困っています。

また、この家は名義が亡父のままになっており、

父が亡くなって1年以上経っていることと、どうも固定資産税も滞納しているようです。

いろんな障害があり、どこから手をつけてよいかわからない状態です。

よい方法があればご教授お願いします。

回答【No.213】

 

ご質問ありがとうございます。

まず築30年近いとのことですが、売却の際は特に問題はありません。

現に物件を見ておりませんので一般的なお話でいうと、

築年数が経過した物件の場合は、

1.戸建として売却

2.解体して土地として売却

3.古家付きのまま土地として売却

以上のような販売方法があります。

尚、上記のうち2の場合は固定資産税が翌年6倍に上がるので注意が必要です。

次に、売れた場合の取得税とのご質問がありますが、所得税(譲渡所得)のことかと推測されます。

まず売却をする際には、現在の名義(ご尊父様)のままでは売却ができませんので、

相続手続きをする必要があります。

売却と相続手続きを同時に進めることも可能ですが、相続人間での話がまとまらなかった場合に

売却を中断する必要も出てきますので、まずは相続人の間で、戸建を誰が相続するのか決めて

先行して相続登記を進めていくのがよいかと思います。

予め司法書士へご相談されることをお勧め致します。

また、奥様が弟様の成年後見人となっているとのことですので、その点も含めてご相談して下さい。

また、相続人は、プラスの財産を相続する場合は、マイナスの財産もともに承継しなければなりません。

よって被相続人に納税義務のある固定資産税もこれにあたります。

住民税や固定資産税などの税金は、被相続人の死亡後、相当の期間が経ってから

納税通知書が届きますので、存在を見落としがちな債務ですね。

戸建の相続人を決めるのと共に、誰が納税するのか決めて、売却の話を進めていく必要があります。

この相続手続きによって支払う税金の金額も変わってきます。

通常、不動産を売却した際に取得したときより高い金額で売却した場合、

売却益が出ますのでその利益に対して譲渡所得税がかかります。

税額は所有期間により異なり

(所有期間5年を超える場合) 20.315%

(所有期間5年以下の場合)  39.63%

※相続の場合所有期間は引き継ぎます

もし、奥様が相続する場合は上記の税率の譲渡所得税がかかりますが、

弟様が相続する場合には、実際にお住まいになっていましたので、

利益の3,000万円までは非課税となります。(3,000万円特別控除)

尚、この特別控除は住まなくなってから3年後の12月31日までとなりますので

注意が必要です。

いくつか複雑な状況が重なり、いろいろとご心配かと存じます。

どこに相談したらよいのかお困りでしたら、まずは、最寄りのイエステーションの店舗へ

お気軽にご相談いただければと思います。

司法書士のご紹介も含め、アドバイスさせていただくことが可能です。

 

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