不動産売却の媒介契約とは?種類や選び方、契約時の注意点もご紹介

2023.05.08

こんにちは!「まち」の不動産売却相談の専門家 イエステーションです。

 

不動産売却で不動産会社に仲介を依頼する際には、売主と不動産会社との間で「媒介契約」を結びます。

今回のコラムでは不動産売却の依頼をするための契約「媒介契約」について詳しく解説。

媒介契約の特徴やメリット・デメリットをはじめ、どんな場合にはどの契約が良いのかといった点もご紹介していきます。

 

不動産売却の媒介契約を結ぶ際の注意点についても解説しますので、ぜひご覧ください。

専任媒介契約書

 

 

不動産売却での「媒介契約」とは?

不動産売却での媒介契約とは、不動産会社に売却の仲介を依頼する際に売主と不動産会社間で締結する契約です。

 

売り主と不動産会社の間で、依頼する物件の内容を確定し、どんな条件で売却を依頼するのか、どのような活動を行うのか、仲介手数料はいくらか、という取り決めをして媒介契約を結び、不動産の売却活動をスタートします。

 

媒介契約を結ぶと、不動産会社が広告活動をして買い手を探し、不動産売買契約締結の際には契約書の作成や手続きのサポートも行なってくれます。

 

媒介契約は、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があり、どの契約をするかは売主の自由です。

 

次のブロックで、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。

 

 

不動産売却の媒介契約3種類を紹介

不動産売却の媒介契約は、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。

 

まず3種類の媒介契約で大きく異なる点は以下の5点です。

  1. 複数の不動産会社と同時に契約できるかどうか
  2. 売主が自分で買主を見つけて直接取引ができるかどうか
  3. 売却活動の報告義務とその頻度
  4. レインズ(法律で決められている指定流通機構)への登録義務
  5. 契約期間

 

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
①複数社との同時契約 複数社と契約可能 1社のみ 1社のみ
②個人で直接取引する 直接取引が可能 直接取引が可能 直接取引はできません

不動産会社を必ず通す

③売却活動の報告義務 義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
④レインズへの登録義務 義務なし 7日以内 5日以内
⑤契約期間 定めなし

(3カ月が目安)

最長3カ月 最長3カ月

 

3つの媒介契約の特徴とメリット・デメリットを詳しくご紹介しています。

 

一般媒介契約

3つの媒介契約の中で、最も制限が少ない形の契約です。

メリットは複数の不動産会社と同時に契約できる点で、たくさんの人の目に触れる機会を増やすことができるでしょう。

 

デメリットは、複数の不動産会社で売り出している状態のため、不動産会社は一定の活動はしてくれますが、積極的に売却活動をしない可能性があることです。

費用をかけて売却活動をしたとしても、自社で売却が成立しないと不動産会社の利益にならないためです。

また、指定流通機構(レインズ)への登録義務が任意のため、情報が広く他の不動産会社に伝わりにくいことや、不動産会社からの販売状況の報告義務もないため、売却状況が把握しにくいことがデメリットです。それに加え、見学(物件案内)の予約調整や申込が入った際の他社への連絡調整を売主自身がやらねばならないという手間も発生します。

 

契約期間の定めはありませんが、おおむね3カ月間の契約期間が一般的です。

 

専任媒介契約

専任媒介契約は1社の不動産会社とのみ媒介契約を結ぶ契約です。

売主自身が自分で見つけてきた買主と直接取引も可能です。

 

レインズへの登録は義務となり、媒介契約締結から7日間以内、販売状況は2週間に1度の報告義務があります。

 

不動産会社としては不動産を売却すれば必ず自社の利益になるため、幅広く他業者にも物件紹介を実施し、宣伝広告費用を掛けて一生懸命売却活動を行なってくれる可能性が高まることがメリット。

販売状況の報告義務もあるため、販売状況把握もしやすいでしょう。

 

ただし、1社のみに依頼するため、その不動産会社の販売力に左右されてしまうのがデメリット。

他社との競争がないので、スピード感に欠けると感じる可能性があるかもしれません。

 

専属専任媒介契約

専任媒介契約の内容をさらに厳しくした形の契約です。

契約は1社とのみ、レインズへの登録は契約から5日以内、販売状況の報告は1週間に1回以上と、スピード感のあるきめ細やかな対応が期待できます。

 

ただし、売り主が自分で買い手を見つけたとしても個人で直接取引はできないのがデメリットです。

 

 

不動産売却の媒介契約はどう選ぶ?

握手

3つの媒介契約のうちどの形を選ぶのが良いかは、売却理由、物件の種類や内容、売却条件、物件と売主側の状況などによって異なります。

 

一般的なケースでは、専任媒介契約が多いようです。

その理由は、1社に絞って契約した方が、積極的に営業活動をしてくれるから。

 

自分でも買い手を探したいという人は専任媒介契約、そのようなあてはないので完全にお任せしたいという人は専属専任媒介契約を選んでいるようです。

 

一方、人気のエリアにあるマンションなど、物件自体に高い需要と競争力があるなら、一般媒介契約もおすすめです。

人気の物件なら、複数の不動産会社で売却活動をして競争が発生することで、早く・高く売れる可能性が高まります。

 

 

不動産売却で媒介契約を結ぶ場合はここに注意!

媒介契約を結ぶ際には、契約の形も大切ですが、販売力があって信頼のおける不動産会社を選ぶのが大前提。

得意な物件の種類や顧客が多いエリアなども不動産会社によって異なります。

特に、専任媒介契約、専属専任媒介契約では、同時に1カ所の不動産会社としか媒介契約を結べないので、その地域での取り扱い実績があり、査定価格の根拠の説明ができ、一生懸命販売してくれる不動産会社を選びたいものです。

 

もし、不動産がなかなか売れない場合はどうするか、ということも考えておきましょう。

売り出し価格は適正なのか、宣伝広告活動、販売活動の報告は納得できる内容か、価格を下げること以外にも、依頼する不動産会社からしっかり状況報告を聞いてみてください。

それで納得できないならば依頼先の変更や、媒介契約の形を変えてみるという選択肢も検討してみましょう。

 

仲介による不動産売却ではなく、不動産会社に直接買い取ってもらう方法もありますよ。

 

一般媒介契約はいつでも解約が可能ですが、専任媒介契約と専属専任媒介契約では、途中解約には、それまでにかかった費用を請求される可能性があります。

契約前には媒介契約の解約についても確認しておきましょう。

 

なお、専任媒介契約、専属専任媒介契約で売却を進める際には、不動産会社による「囲い込み」にも注意が必要です。

囲い込みとは、専任媒介契約、専属専任媒介契約で売却活動をしている際に、他社から「購入希望者がいる」という問い合わせがあっても「すでに売却が決まった」などと売却せず、自社で仲介する買主への売却を進める行為です。

但しこの行為は法律違反となりますのでまともな不動産会社は行いません。

 

 

不動産会社との媒介契約は特徴とメリット・デメリットを知って選択しよう

不動産売却の媒介契約とは、不動産売却の仲介を依頼する際に売主と不動産会社間とで結ぶ契約です。

「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。

3つの媒介契約のうちどの契約を選ぶのが良いかは、物件の種類や内容、売却理由、売却条件、売主側の状況などにもよりますが、1社と媒介契約を結ぶ専任媒介契約、専属専任媒介契約だと、不動産会社がは、宣伝広告費をかけて一生懸命販売活動をしてくれる傾向があります。

 

一方、需要や人気の高い物件なら、競争が生まれる一般媒介契約もおすすめ。

 

複数の不動産会社の担当者から話を聞き、不動産会社を見極めして、適切な媒介契約を選びましょう。

家や土地などの不動産を売却したいけれど、近くに相談できるところがなくてお困りの際はイエステーションへお任せください!

 

 

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