不動産売却みんなのQ&A

回答【No.403】
不動産売却相談室にご相談頂き有難うございます。
相談室担当　奥村が回答いたします。

お困りの事、お察し申し上げます。
実は全国のリゾートマンションや別荘地でも同じような相談がございます。

現在の維持費用に加えて、経年劣化により将来大規模修繕費が発生する可能性があります。
そうなると、所有を継続すれば今以上に負の財産になり兼ねません。
そのため売却をしたいところですが、そもそも需要が少ないため買主が見つからないというのが現状です。

対策として、以下４点をご提案します。

・購入者にメリットをつけて販売する。
需要が全くないと成り立ちませんが、数少ない購入希望者に興味を持ってもらい購入に繋げる。
例えば、維持管理費は〇年間売主側で負担するという条件を付けて販売する、等。

・不動産会社に成約時の条件を追加で提示する。
不動産会社が買主を探すためにも、色々な“販促費用”が発生しています。
通常の不動産であれば売買金額がそれなりに高いので、仲介手数料が入ってくれば黒字化できます。
しかし、今回のケースでは立地条件から居住用としても、投資用としても需要がほぼ無いと思われます。
そうなると「なかなか売れない」、そのうえ「売買金額も低い」ということになります。

販促費が高くなる上に手数料も少なくなり、人件費も含めると不動産会社は完全に赤字です。
今回、どこの会社も乗り気ではないのはそういった背景があります。
不動産会社からしたら引き受けるメリットが無いのです。

不動産会社が報酬として得られる売買仲介の手数料収入の上限は、
不動産の売却金額に対して何パーセントか宅建業法で定められています。
本来それ以上の金額を請求することは宅建業法違反となりますので、
不動産会社に対しては成約の際“経費”の“実費分”をこちらで負担しますとお伝えしてはいかがでしょうか。
少なくとも赤字は回避できるようになるので、引き受けていただける確率が上がるはずです。

・リゾートマンションや別荘利用希望者向けのサイトに登録する。
一時しのぎとなりますが、第三者にシーズン中に使ってもらい収益を得られるようにします。
その収益を維持管理費に充てることができれば、負担が多少減るかと思います。
ただし、将来的な修繕費等の懸念は残るので、売却が決まるまでの一時的なものとお考えください。

・他の所有者と共同売却。
他の所有者も同じような悩みを抱えていると推測できます。
他の所有者と相談の上、管理組合の総会でマンションの一括売却を提案する。
会社の研修センター仕様に変更プランを提案して一括売却を検討する等。

いずれにしても、少ない需要を捉えて不動産会社の情報網を利用して、早急に売却をされるのが肝要と思われます。

以上、参考にしていただければ幸いです。
今後とも不動産売却相談百科をよろしくお願いいたします。