娘夫婦に住宅購入用の資金を援助するメリットについて教えてください

70歳を過ぎ、相続対策をいろいろと考えるようになりました。


そんな折、娘夫婦が海外勤務から帰国したのを機に自分たちの自宅を建てることになりましたので、生前贈与として資金援助をしてあげようと考えています。知人より建築資金の生前贈与が相続対策として有効と聞いたことがありますが、ほんとうでしょうか?何か留意しておくべき点がありましたら、教えてください。

公開日時 : 2018年10月05日
カテゴリー : 相続に関係すること

ご相談者様がお知り合いの方からお耳にされたのは、「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」という制度です。


「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」とは、ご両親や祖父母様から住宅取得資金等の贈与を受けた場合、所定の非課税限度額までは贈与税が課税されない制度です。

ご相談者様に相続が発生した際、贈与した分のお金が相続財産から減っているわけですから、その分だけ相続税の課税評価額が低くなり相続税額が安くなります。このことから贈与税対策だけでなく、ご相談者様の生前の相続税対策としても有効です。


ところで、ご相談者様の「娘夫婦」様がご自宅を購入するということが気になりました。


ご自宅の名義人は、義理の息子様でしょうか。もしそうであれば、ご相談者様からの贈与による贈与税の適用除外は受けられません。なぜなら、本特例では贈与者について直系尊属、つまり贈与を受ける人の実の両親・祖父母でなければならないと決められているからです。


もっとも、購入するご自宅を娘様と義理の息子様の共有名義とすれば、娘様の持分に対する贈与ということで適用を受けることは可能です。


また、本特例はこれを受けるための条件として「贈与を受けた翌年の3月15日までにその家屋に居住することが確実と見込まれること」とされており、さらに「贈与を受けた年の翌年12月31日までにその家屋に居住していないときは、この特例の適用を受けることはできない」と規定されています。


つまり、娘様がご相談者様からの贈与資金により自宅を購入したとしても、建築・引渡しまでの間に再びご夫婦で海外に転勤し翌年末まで一度も住むことが無かった場合は、贈与税の非課税は適用されません。


このほか、本特例では贈与を受ける方の所得制限(2,000万円)・家屋の面積(総面積50平方メートル以上240平方メートル以下)などの制限があります。さらに、土地・家屋の取得契約締結日や、省エネルギー等基準に適合する家屋か否かにより非課税限度額が変わってきますので、これについても留意していただく必要があります。

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