母の自宅の相続対策について教えてください

母は今年で88歳になります。私と母は別居しているのですが、母の足腰がかなり衰えてきたため、私や妻が頻繁に身の回りの手伝いに行っています。すでに私は定年退職済みであり妻と母は昔から仲が良いため、私も妻も苦にはなっていません。


そのような中で(不謹慎であることは承知しているのですが)、母が死んだ後の相続税について気になっています。母の自宅は大きくはないのですが、都心の超一等地にあり財産価値は相当に大きいのではないかと思います。


ただ、母は死ぬまで自宅で暮らしたいと言っており、私自身も生まれ育った土地に住みたいと考えていますので、売却することは考えていません。


母の生前にできるような、有効な相続対策はないのでしょうか?なお、父も兄も既に他界していますので、相続人は私のみです。

公開日時 : 2018年11月29日
カテゴリー : 相続に関係すること

この際、現在のご相談者様のご自宅を引き払い、お母様との同居を検討されてはいかがでしょうか。相続税対策や今後のお母様の介護などを含め、一度お母様や奥様と同居について話し合いの場を持たれることをお勧め致します。


ご相談者様がお母様と同居し、お母様が亡くなられた後も引き続きご相談者様がご自宅に居住することが前提であれば、ご相談者様がお母様のご自宅を相続された際に「小規模宅地等の特例」の適用が受けられます。


小規模宅地の特例とは、相続税の計算根拠となる相続税評価額について居住用であれば100坪まで80パーセントもの評価減を受けることができる制度であり、その分相続税が安くなるのです。この特例の適用要件はいくつかあるのですが、そのうち「被相続人と同居していた者、あるいは同一生計の者」が相続により取得した場合は適用されるのです。


なお、同居後のプライバシー確保のために建物を二世帯住居にリフォームしたとしても、それがご相談者様ご夫妻とお母様の区分所有になっていなければ、同居しているものと見なされます。


注意して頂きたいのは、租税特別措置法第69条4の法令解釈通達(被相続人の居住用家屋に居住していた親族の範囲:69の4-21)に、同居する親族について「当該家屋で被相続人と共に起居していたものをいう」と明確に定義されているという点です。このため、例えばお母様のご自宅に住民票を移しているだけの場合や週末に泊まっているだけなどの場合は、同居とは見なされません。この通達に基づき、ご相談者様が本特例を申請した後、税務署は同居の実態面まで精査する可能性があります。

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